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- 20130205 24学振第1279号 行政文書不開示決定通知書 現在施工中の音楽学部校舎建設工事の実態
- 20121116 24学振第1029号 行政文書不開示決定通知書 「緊急整備対応」が常時求められている維持改修工事
- 20130228 24学振第1379号 行政文書不開示決定通知書 県と大学法人
- 20130227 24愛公法総第158号 行政文書不開示決定通知書 県と大学法人
- 20121220 24学振第1127号 行政文書不開示決定通知書 工事費
- 20121217 24学振第1108号 行政文書不開示決定通知書 維持状況
- 20121217 24学振第1107号 行政文書不開示決定通知書 旧女子寮
- 20130107 24愛芸大管理第187号 行政文書不開示決定通知書 奏楽堂屋根防水改修工事
- 20121228 24学振第1168号 行政文書不開示決定通知書 行革大綱
- 20121122 24学振第1041号 行政文書不開示決定通知書 既改修工事
- 20120921 24愛芸大管理第112号 行政文書不開示決定通知書 既改修工事
- 20120903 24学振第634号 行政文書不開示決定通知書 県議会
- 20120824 24学振第621号 行政文書不開示決定通知書 予算
- 20120710 24学振第436号 行政文書不開示決定通知書 県議会
- 20120509 24学振第180号 行政文書不開示決定通知書 マスタープラン2011作成委員会
- 20120509 24学振第179号 行政文書不開示決定通知書 マスタープラン2011作成委員会
- 20120413 24愛芸大管理第14号 行政文書不開示決定通知書 一の池、長鶴池
- 20120411 24学振第79号 行政文書不開示決定通知書 造成工事
- 20120322 23学振第1531号 行政文書不開示決定通知書 外部協議説明
- 20120224 23学振第1383号 行政文書不開示決定通知書 既改修工事
- 工事中環境モニタリング調査結果(月報) ( 準備中 )
- 芸大音楽学部校舎整備工事に伴う工事中環境モニタリング調査報告書 平成24年3月 ( 準備中 )
- 芸大音楽学部校舎整備工事に伴う環境対策調査報告書 平成23年11月 ( 準備中 )
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- 20230612 設立時の計画主旨とは相反する考えで建て替えを進めている現体制。既存建物維持に必須な屋根防水の改修をせずに今まで放置。
- 20141226 26学振第1353号 行政文書開示決定通知書 間もなく知事選を迎える大村秀章愛知県知事が、この4年間の在職中に行った、愛知芸大既存施設改修の全詳細
- 20140614 「たうえうた」がいよいよ現地名古屋で上映されるとのお知らせが届きました。
- 20140521 緊急声明 国立競技場を壊すな!
- 20140515 「神宮外苑と国立競技場を未来へ手わたす会」の皆さんから、緊急のお知らせが届きました。
- 20140510 東京新聞平成26年5月10日朝刊
- 20140430 「たうえうた」上映会のお知らせが届きました。
- 20121221 音楽学部棟新校舎建設工事に関して、愛知県が事前に地元に説明した内容について。
- 20131112 「新国立競技場」問題
- 20131011 「シンポジウム『新国立競技場案を神宮外苑の歴史的文脈の中で考える』」が開催されました。
- 20131006 「 なぜ日本の建物は壊されるのか -持続可能な社会と建築-」が開催されました。
- 20130904 中日新聞平成25年9月4日朝刊
- 20130620 中日新聞平成25年6月20日朝刊
- 20130618 中京テレビ平成25年6月18日
- 20130618 中日新聞平成25年6月18日朝刊
- 20130205 24学振第1279号 行政文書不開示決定通知書 現在施工中の音楽学部校舎建設工事の実態
- 20121116 24学振第1029号 行政文書不開示決定通知書 「緊急整備対応」が常時求められている維持改修工事
- 20130313 音楽学部棟新校舎建設現場 斜面東 3
- 20130313 音楽学部棟新校舎建設現場 斜面東 2
- 20130313 音楽学部棟新校舎建設現場 斜面東 1
- 20130313 音楽学部棟新校舎建設現場 斜面北西
- 20130313 音楽学部棟新校舎建設現場 斜面北東
- 20130313 音楽学部棟新校舎建設現場 新築現場隣にある県資産の一つである管理棟。未だに鉄筋コンクリート欠陥部の補修という、建物管理の基本の仕事をしない、県資産を預かる責任者である大村知事。
- 20130313 県職員の虚偽説明の連鎖の下で解体除却されてしまった、旧女子寮として使われていた県資産の建物群のあった跡地。―――「緊急整備対応」として発注するために、全体計画も敢えて無いと口裏を合わせて進めた音楽学部新校舎建設工事の工事事務所と資材置き場として、結局当初の予定のとうり今使うことになった、県資産が不必要に損壊滅失された現場。その後の施設整備計画について、その検討作業内容及び計画進行状況をまた公開しなくなってしまった大村知事の愛知県。
- 20130313 音楽学部棟新校舎建設現場 大村知事が、谷戸の東向斜面湿地の環境を破壊して埋め尽くした、140mに及ぶ巨大なコンクリートの絶壁。
- 20130313 音楽学部棟新校舎建設現場 破壊された谷戸の東向斜面湿地に置かれた、巨大な2列のコンクリートの塊。
- 20130228 24学振第1379号 行政文書不開示決定通知書 県と大学法人
- 20130227 24愛公法総第158号 行政文書不開示決定通知書 県と大学法人
- 20121220 24学振第1127号 行政文書不開示決定通知書 工事費
- 20121217 24学振第1108号 行政文書不開示決定通知書 維持状況
- 20121217 24学振第1107号 行政文書不開示決定通知書 旧女子寮
- 20121221 大村秀章愛知県知事が壊し続ける、地域の大切な生態系を育む堀越川の現状 5 ――大村知事に何故地域の再生不能な谷戸の資産を破壊することが許されるのでしょうか。
- 20130107 24愛芸大管理第187号 行政文書不開示決定通知書 奏楽堂屋根防水改修工事
- 20121228 24学振第1168号 行政文書不開示決定通知書 行革大綱
- 20121221 大村秀章愛知県知事が壊し続ける、地域の大切な生態系を育む堀越川の現状 4 ――大村知事に何故地域の再生不能な谷戸の資産を破壊することが許されるのでしょうか。
- 20121221 音楽学部棟新校舎建設現場 破壊された谷戸の東向斜面湿地に、巨大な建物がまもなく出現する。
- 20121221 音楽学部棟新校舎建設現場 斜面北西
- 20121221 音楽学部棟新校舎建設現場 斜面北東 2
- 20121221 音楽学部棟新校舎建設現場 斜面北東 1
- 20121221 音楽学部棟新校舎建設現場 この巨大な「コンクリートダム」という、大学にとっては全く必要のない無駄な施設を、何故わざわざ作らねばならないのか。――大村知事(愛知県)の環境破壊の実態
- 20121221 音楽学部棟新校舎建設現場 誤った計画による、余計な産物と所業の数々。――大村知事(愛知県)の手腕が疑われる無駄な県税使用
- 20121221 音楽学部棟新校舎建設現場 「雨水調整池」から堀越川に流そうとしている排水口
- 20121221 音楽学部棟新校舎建設現場 堀越川脇
- 20121221 音楽学部棟新校舎建設現場 堀越川に流してしまおうとする巨大な「雨水調整池」と呼ばれるもの
- 20121221 音楽学部棟新校舎建設現場 堀越川脇
- 20121221 音楽学部棟新校舎建設現場 「雨水調整池」という巨大なコンクリートの絶壁
- 20121221 音楽学部棟新校舎建設現場 破壊された谷戸の斜面
- 20121117 大村秀章愛知県知事が壊し続ける、地域の大切な生態系を育む堀越川の現状 3 ――大村知事に何故地域の再生不能な谷戸の資産を破壊することが許されるのでしょうか。
- 20121117 大村秀章愛知県知事が壊し続ける、地域の大切な生態系を育む堀越川の現状 2 ――大村知事に何故地域の再生不能な谷戸の資産を破壊することが許されるのでしょうか。
- 20121117 大村秀章愛知県知事が壊し続ける、地域の大切な生態系を育む堀越川の現状 1 ――大村知事に何故地域の再生不能な谷戸の資産を破壊することが許されるのでしょうか。
- 20121117 音楽学部棟新校舎建設現場 堀越川支流
- 20121117 音楽学部棟新校舎建設現場 堀越川と工事現場囲い
- 20121117 音楽学部棟新校舎建設現場 堀越川と現場東端
- 20121117 音楽学部棟新校舎建設現場 斜面東
- 20121117 音楽学部棟新校舎建設現場 巨大なコンクリート塊脇のオオウラジロノキ
- 20121117 音楽学部棟新校舎建設現場 斜面北東
- 20121117 音楽学部棟新校舎建設現場 斜面北西
- 20120629 In Japan Governor of Aichi Prefecture(大村秀章愛知県知事) is destroying the ecosystem of important ‘Yato’area. —– Why doesn’t Hideaki Oomura, Governor of Aichi correct misgovernment of Aichi Prefecture?
- 20090409 愛知県立芸術大学施設整備委員会委員長長谷高史教授の発言。この後発生することになる、愛知県と愛知県公立大学法人が犯す全ての虚偽説明の裏付となる行政文書。――大村知事は御存知なのでしょうか。
- 20121122 24学振第1041号 行政文書不開示決定通知書 既改修工事
- 20120921 24愛芸大管理第112号 行政文書不開示決定通知書 既改修工事
- 20120903 24学振第634号 行政文書不開示決定通知書 県議会
- 20120824 24学振第621号 行政文書不開示決定通知書 予算
- 20120710 24学振第436号 行政文書不開示決定通知書 県議会
- 20120509 24学振第180号 行政文書不開示決定通知書 マスタープラン2011作成委員会
- 20120509 24学振第179号 行政文書不開示決定通知書 マスタープラン2011作成委員会
- 20120413 24愛芸大管理第14号 行政文書不開示決定通知書 一の池、長鶴池
- 20120411 24学振第79号 行政文書不開示決定通知書 造成工事
- 20120322 23学振第1531号 行政文書不開示決定通知書 外部協議説明
- 20120224 23学振第1383号 行政文書不開示決定通知書 既改修工事
- 20111216 建設が決まっている新音楽学部棟は、本当にあの場所にあの大きさで新築されるべきなのか?
- 20110309 在学生による愛知県立芸術大学旧女子寮の転用案 「アイゲイ x チイキ」
- 20120726 キャンパスマスタープラン花盛り 奥村昭雄
- 20120731 大村秀章愛知県知事が開示した、平成24年度の公立大学法人及び県立芸術大学に関する予算の内訳
- 工事中環境モニタリング調査結果(月報) ( 準備中 )
- 芸大音楽学部校舎整備工事に伴う工事中環境モニタリング調査報告書 平成24年3月 ( 準備中 )
- 芸大音楽学部校舎整備工事に伴う環境対策調査報告書 平成23年11月 ( 準備中 )
- 20120602 愛知県立芸大の「保存」について 藤岡洋保
- 20120629 地域の大切な谷戸の生態系を破壊している大村秀章愛知県知事――大村知事は何故愛知県の失政を正そうとしないのか
- 20120513 環境省は10日、水鳥の生息地などとして国際的に重要な湿地を保全するラムサール条約の新たな登録候補地に、東海丘陵湧水湿地群(愛知県豊田市)他を選定したと発表。
- 20100715 「昭和40年頃この大学の工事のときにつぶしたという記録が長久手町にあった。・・・トンネルはなかったので」と愛知県公立大学法人理事兼事務局長金田礼市氏が虚偽説明――大村秀章愛知県知事は御存知なのでしょうか
- 20120308 先が見えない愛知県立芸術大学問題、大村秀章愛知県知事は御自分のやっておられることを御存知なのでしょうか。
- 愛知県立芸大で新音楽学部校舎建設工事着工。自然破壊の実態! ①
- 愛知県立芸大で新音楽学部校舎建設工事着工。自然破壊の実態! ②
- 愛知県立芸大で新音楽学部校舎建設工事着工。自然破壊の実態! ③
- 愛知県立芸大で新音楽学部校舎建設工事着工。自然破壊の実態! ④
- 20120304 ■ 環境愛知・馬脚あらわ ■ 建設強行!芸大新音楽部棟 (浅井達夫氏「たっちゃんだより」より)
- 20100715 「希少価値の動植物をざっと調べたところ、予定している場所の東側には湿地はない。希少種も見当たらない」と愛知県公立大学法人理事兼事務局長金田礼市氏が虚偽説明(第2回愛知県立芸術大学施設整備ビジョン検討会)――大村秀章愛知県知事は御存知なのでしょうか
- 20080311 ゾーニング計画・第Ⅲ期(構想)、第2回愛知県立芸術大学施設整備ビジョン検討会で、「将来計画」の文字を消して虚偽説明――大村秀章愛知県知事は御存知なのでしょうか
- 20080311 ゾーニング計画・第Ⅱ期(構想)、「マスタープランではないし、マスタープランという言葉は一度も使っていない。」と虚偽説明――大村秀章愛知県知事は御存知なのでしょうか
- 20080311 ゾーニング計画・第Ⅰ期(構想)、「マスタープランではないし、マスタープランという言葉は一度も使っていない。」と虚偽説明――大村秀章愛知県知事は御存知なのでしょうか
- 20120209 奥村 昭雄 様 愛知県立芸術大学事務局管理部管理課施設担当
- 20120207 愛知県立芸術大学事務局 管理部管理課 施設担当 殿 奥村昭雄
- 20111225 「ギフチョウを守ろう!この豊かな自然は消えてしまいます(愛知芸大卒業生有志)。」――大村秀章愛知県知事は前知事の失政を御存知ないのでしょうか。
- 20110208 水津功芸大准教授は知っていた!音楽学部校舎建設地はスズカカンアオイの群生地だと!
- 20120201 新棟の建設地と建築工事開始を議会承認した後、今まで調査さえもしなかったという建築現場の環境調査に関して 総額41,695,500円追加投資をして急遽発注し、現地で花を付け始めたスズカカンアオイは計画決定承認もないまますでに撤去したという、愛知県の重大な過失。近隣住民にも説明なし。このお金もどこから出ているのか。愛知万博、COP10の理念を継承すると言われる大村秀章愛知県知事はどこまで御存知なのでしょうか。
- 20111228 愛知県環境部自然環境課長丹羽崇人氏からの回答
- 20111224 愛知芸大の新音楽学部棟の建設位置についての質問 奥村昭雄
- 20120107 愛知県環境影響評価審査会は、どこまで真摯に現地と向き合うかが、委員それぞれに問われています。
- 20090409 八ッ場ダム周辺環境整備にかかわった愛知県立芸術大学施設整備委員会委員長長谷高史教授の発言。この後展開されていく虚偽説明の裏付となる行政文書。――大村秀章愛知県知事は御存知なのでしょうか。
愛知県立芸大の「保存」について
愛知県立芸大の建物は保存されることになったと聞いていましたが、篠田望さんのサイトを拝見すると、その実態が「保存」と呼べるものなのかどうか、疑問を感じましたので、以下に私の見解を述べてみたいと思います。
「建物の保存」という言葉はよく耳にしますが、その意味するものはかなり曖昧です。建物の一部だけを残して「保存」したといわれることもあれば、極端な場合には、一度取り壊したものを再製してイメージを「保存」したといわれることすらあります。ですから、何をもって「保存」というのかを考える必要があるわけです。
私は、歴史的建造物の保存のテーマを、以下の3つに分けて考えています。
1)なぜ残すか(建造物保存の意義)
2)なにを残すか(保存の対象)
3)どう残すか(保存の手法)
まず、1)の「なぜ残すか」についてですが、その意義は、既存のモノに意味づけをしつつ、それを継承していくことにあると考えています。その意味づけ、つまりどこに残すべき価値を見るかが肝要ですが、それはその建物を取り巻く状況や時代によって変わり得ます。その価値は専門家が一致して認められるような自明のものではなく、「発見」するものです。それはそこで新たな文化価値を生み出しているということですから、「残すことはつくること」になるわけです。別のいい方をすれば、既存のモノの再解釈が未来をつくるということです。先人の業績に敬意を払いつつ、そこに新たな価値を加えて継承していくという行為だということでもありますが、それは人がよりよく生きるために当然のことであるはずですから、歴史的建造物保存の意義をそこに認めることができますし、よりよい未来をつくるためにはより多くのいい建築が残っていることが大事だということにもなります。過去がなければ未来もないのです。
建物を残しつつ、あるいは一部を変更しつつ残す場合においても、既存の建物のどこに価値を見て、それをどう継承するかを考える必要があります。これは既存の条件を尊重しながら新たなデザインを加えていくという点で、やはり「残すことはつくること」になります。よく、都市景観への配慮と称して、外壁だけ残して後ろに高層の建物を建てることが行われますが、外壁とその内側の空間にはほとんど何の関係もなく、木に竹を接いだようになりがちで、既存部分は設計の制約になっているだけですから、「建築のあり方」としては疑問です。建物を改修して残しながら新しい活用法を考えるということは既存のモノや価値を尊重することから設計をはじめるという創作の方法です。それは、更地に新築という通常の建て方においては得られない創作の手がかりが見える機会でもあります。つまり別のスタートラインを設定することから見えてくる新しいデザインの可能性をすくい取れる好機でもあるのです。
このようなことが了解されれば、2)の答えは簡単です。残すべき価値が認められるならばなにを残してもいいということです。日本の文化財保存のやり方は、俗に「厳選保存」といわれます。少数のものだけをしっかり守るという意味です。
文化財建造物は、京都や奈良などにあるもので非日常的なものと見られがちです。このような見方は、国レベルでの最初の保存関係の法律である「古社寺保存法」(1897)からの運用の仕方が関係しています。国の予算が潤沢ではなく、古社寺の保存修理にあてられる予算が少なかったために、結果として「厳選保存」になったということですし、社寺建築中心になったのも、当初の法律がそれだけを対象にしていたからです。別のいい方をすれば、社寺中心の「厳選保存」は歴史的に形成されたもので、絶対的なものではないのです。
3)を私は「ハードに関わる手法」と「ソフトに関わる手法」に分けて考えています。
「ハードに関わる手法」というのは耐震補強や、設備の新規導入や更新など、建物の保存に際して必要になる技術的な対応を意味します。「保存」が難しいことの理由として「老朽化」や「耐震性能不足」がよく挙げられますが、それらは建物の維持を不可能にするものではありません。技術というものは目標を与えられればそれに対応する手法が用意できるというものなので、デザインを変えずに老朽化した箇所を補修するとか、建物の価値を維持しつつ耐震性能を上げるという目標を与えられれば、ある条件下での対応策はあり得るのです。保存を阻む本当の理由は、技術にではなく経済性にあります。技術的には可能だけれどもお金がかかるからやりたくないとか、その敷地に割り当てられている未使用の容積を使いたい(もっと大きなヴォリュームの建物を建てたい)というのが本音で、その隠れ蓑に「老朽化」や「耐震性能不足」が使われていることが多いと思われます。
「ソフトに関わる手法」は、残して再利用するためのコンセプトの策定や、保存を支援するための法律や補助金の整備など、建物を生かして使うための手法を指しています。保存に際して、現行法規との不適合、所有権の侵害などが問題になることが多いのですが、それは現代社会の仕組み(法や所有権のあり方など)が完全ではないことを気づかせてくれる機会でもあります。保存という行為は「いま」を問い直すことでもあり、現代社会の問題をクリアに見せる「断層」のようなものだと私は思います。また、モノのつくり方の再考をうながす契機でもあり、ノスタルジックな運動ではなく、現代社会を見つめ直そうとするきわめて「現代的」な動機に支えられています。
以上述べたことをもとに、愛知県立芸大の建物について考えて見たいと思います。
配置図を見ると、吉村順三設計事務所の計画が敷地との対応に実に細やかに配慮したものであることがわかります。既存の地形を尊重しながら、そこに建物を慎ましやかに建てようとする意図が感じられます。この計画を受託した時に設計者の吉村順三(1908−97)は当時の桑原幹根(1895-1991)知事に周辺の緑を守るために周辺敷地を買い足すことを進言し、桑原知事がそれを受け入れて現在の良好な環境の基盤ができたと聞いています。
吉村は、県立芸大が音楽学部と美術学部の2学部体制であることを念頭に、それぞれの学部が必要とする機能を敷地内に展開しつつ、大学としてのまとまりをつくるために、キャンパス中央に背骨のように講義棟を配し、それをピロティで持ち上げて下を自由に通行できるようにして、両学部のつながりにも配慮しています。この講義棟では廊下を教室の下に設けることで両サイドが窓にでき、教室の独立性を守りつつ、採光や通風にも都合がいいという、きわめて珍しい、気持ちのいい学びの空間がつくられています。また、この講義棟端部に直交するように2学部をつなぐ渡り廊下を配し、その近傍には、2つの学部の学生の利便性や交流に配慮した図書館や学生ホールなどが設けられています。それらがキャンパスの骨格を決めています。
個々の建物にもユニークなアイデアが込められています。たとえば図書館では外周の窓上に沿ってダクトを回し、その吹き出し口を端に寄せて配することで、室内の空気が室内をぐるりと回りながら、中央の階段室を通して下に流れるという独創的な空調システムが見られます。また、外光をできるだけ採り入れるために、窓を大きくしただけではなく、屋根や床スラブを一体化して固めるべく、対角線方向に細かく梁を配するなど、目的にかなった構造方式が考えられています。奏楽堂では、大ホールを覆うために、2つの折板構造をホール上でつないで、その大きい方の屋根をホワイエとホールの境の柱列を支点にしてヤジロベエのようにバランスさせて、鉄筋コンクリート造折板の厚みを軽減するという、巧みな構造計画が施されています。この構造形式を採用したことで側面から外光を取り入れることが可能になり、日光が差し込むホールで音楽や演劇を楽しむことができます。ほかにも北側採光に配慮した美術学部のアトリエ群がキャンパスの造形にアクセントを与えていますし、音楽学部のレッスン棟を敷地に対応させて雁行形にするなど、細やかな気配りをベースにした、設計者による面白いデザインが随所に感じられます。
このように、当初計画に基づく愛知県立芸大のキャンパスには、配置計画にだけではなく、個々の建物、構造計画や環境への対応、そしてディテールに至るまで、継承すべき価値が随所に見出せます。場所の特性や、大学の性格・目的に対応しつつ、アイデアに富んだ技術をそれに重ねて、それと一体化した美しいデザインにまとめあげているわけで、それ自体が創作のあるべき姿を示す素晴らしい教材になっています。
私は、いい建物というのは、発見し継承できるアイデアをたくさん秘めているものだと考えています。時を超えて人々に示唆を与え、創作意欲を刺激し続ける存在だということです。愛知県立芸大がその好例であることはまちがいなく、これほどの素晴らしいキャンパスは、日本には見つけられないと思います(地形との巧みな対応という観点では、同じ名古屋にある南山大学もなかなかのものです)。
これから行われるであろう「保存」では、それらを含め、さまざまな価値に敬意が払われ、継承されるのでしょうか。単に必要とされる機能やヴォリュームを満たすものや、周囲の建物との関係に配慮しないものになる恐れはないのでしょうか。
最初の計画の時に吉村事務所が込めたアイデアやそれを体現したデザインが愛知県立芸術大学を”One and only”の大学にしていると私は思います。それを継承することがキャンパスでの新しい創作・演奏活動を支援する環境を維持することにつながるのではないかとも考えます。
以上から、キャンパス改修計画の際に、吉村順三設計事務所のデザインに対して特段の配慮が払われることを願っております。